中学歴史教科書問題とは

4つの論点

私見だが以下の4つが存在するように感じられる。

  1. そもそも根拠のない外圧ではないか?
  2. 歴史学初等教育であるか?*1
  3. 初等教育にふさわしいテーマか?
  4. 300ページ前後であることが考慮されているか?

このうち、1〜3は議論の対象*2になっているが、4がまったくといっていいほど触れられていない。7+1冊の日本にあるすべての中学歴史教科書を買ってみたが、すべて300ページ前後である。このことから、無料教科書を作成する営利企業損益分岐点は300ページ強だと考えられる。その上でテーマに偏りがないか?を検証する必要がある。

歴史学の特殊事情

史料から推測される過去であること

“史料とは文字と物が主役”である。証言や口語伝承は話す相手や時代によって内容が変化することが証明*3されており、史料とみなされないことが多い。左に偏った文章に散見されるものに“こうすれば(その未来は)こうなった(はず)”という見解は歴史学ではないため、あってはならない。いくつかの中学歴史教科書には見られることについて、削除すべきである。

民族が主役であること

どの民族も同じであるが、その民族が共通して意識した資料を重要視する。

史観が複数存在すること

日本の場合は大雑把に4つある。

  1. 皇国史観
  2. マルクス史観
  3. 自虐史観*4
  4. 自由主義史観*5

一般的に大東亜戦争前は1といわれ*6、戦後GHQによって大量の情報操作とともに2が推進された。日教組サヨク・進歩的知識人によって捏造が加えられ、東西冷戦終了後から次第に2が3に変化していく。歴史が破壊されている現実に4という勢力が台頭してきている。
史観は多数あってもいいが、残念ながら歴史学とも初等教育ともいえない教科書が7社ある。扶桑社以外の教科書会社は史料のありかを示すべきである。映画のシーンや捏造が証明された写真をそのままのっけているようでは、示すつもりはないのだろうが…

初等教育の特殊事情

  • 神話が存在する。*7
  • 理科の内容が含まれている。*8

*1:捏造はないか?ミスリードはないか?

*2:というよりサヨクは感情?のもつれ?

*3:詳細な証明内容は他に譲る。

*4:マルクス史観に捏造を含んだものをこう称している。日本独自の特殊事情かもしれない。

*5:自虐史観にとらわれない新しい歴史学歴史観を持とうという運動。

*6:持っていないので未検証。

*7:史料でないため史実ではない。ところが私は歴史の初等教育において神話は2つの点で必要であると考えている。1つは“民族が主役である”ということ。もう1つは“古くから同じ地域に定住し意識を共有した民族は、それぞれ独自に建国の神話を持っていて、世界中で歴史の初等教育に取り入れている内容である”ということである。

*8:遺跡だけとか遺骨のみのものは史料とならないので、一般的に歴史学では扱わない。